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まりあ（鈴木保奈美）は昼は郵便局、夜はホステスとして働いている。妹なな（桜井幸子）は目が不自由なので手術費を稼ぐためだ。仕事が終わるとまりあは交通事故を目撃してしまう。ひき逃げした男は高村士郎（三上博史）だ。目撃してしまい、救急車に乗せられるまりあ。高村はそっとまりあの手を握った。ななの目の手術を行うがうまくはいかなかった。角膜の移植しかないと言われ、手術費がかかった。また高村は一時的だが、頭をうち記憶を失ってしまっていた。屋上にいると、まりあが林檎をもって見舞いに来たという。刑事がまりあを見れば何か思い出すのでは？と言われ来たのだ。

パチンコを一緒にやるまりあと士郎。士郎は入院先の病院を抜け出しまりあは自分の部屋に連れ出す。その頃士郎の妻は私立探偵を雇い夫を探そうとしていた。お互いのことを知らずに、士郎とまりあは生活し始める。まりあの部屋にななが花束を持ってやってくる。何も知らない士郎は君は？と声をかける。その時まりあが帰ってくる。泥棒！と叫ぶなな。まりあ笑い、士郎は妹さんだとやっとわかる。夜、布団に入り士郎はなぜホステスを？とまりあに聞く。まりあは妹の手術費のためだという。自分がしてしまったからだと。その日、士郎はななに会い、喫茶店で姉まりあについて話を聞く。士郎はななの目のことを聞くと、幼いころ、まりあは火遊びをして家を放火させてしまったというのだ。

まりあが勤務するブティックで士郎はピアニストとして演奏。仕事が終わり、まりあは記憶を思い出したか？と聞く。しかし士郎はやはり思い出せない。何度も記憶を思い出したかと聞くまりあに士郎は「そんなに僕が邪魔ですか」というと、まりあは「どうせいなくなってしまうでしょ？」というのだった。そんな二人を見張る私立探偵二村。純が働いているとななが訪ねてきた。二人はしばし公園で話す。「また会いたい」という純に微笑むなな。そしてまりあはある新聞を目にする。それは士郎の写真入りのニュースでピアニストの高村士郎が受賞したというものだった。

私立探偵二村は喫茶店で士郎と話している。このまま引き延ばすわけにはいかないという二村。しかし士郎はまりあのことを思い出していた。自分が父を殺したというまりあのことが気になっていた。士郎はまりあのことを知りたいと、まりあの母が営んでいる居酒屋に行き話を聞く。まりあという名前はまりあの父がつけた名前だった。その頃、まりあの自宅の下では探偵の二村が。まりあは気づき部屋に入れる。まりあは二村に奥さんには女といると伝えてくれという。お金がほしいということだった。純はいつものように仕事しているとそばにいた茂はこんな仕事よりもまたコンビニ強盗しようと言い出す。しかしその時、警察が現れ連行されてしまう。

二村の前で離婚届を書く士郎。士郎の手には痛々しい包帯が。昨夜この手がなくなればピアノが弾けなくなり、ずっとこのまままりあと入れると思い、手にガラスを突き刺したのだ。郵便局で働くまりあのもとに士郎は離婚届を持って行く。二人は微笑みあう。そして士郎は職探しをし、まりあとのささやかな幸せを手に入れようとしていた。一方ななは働き先の花屋の店主から養女にならないかと言われる。それについてまりあに話すなな。まりあは手術費用が出せなくなったといい・・・

士郎は工事現場で若者に殴られ怪我をしてしまう。急いで病院に向かうまりあ。たまたま通りかかったルミ（横山めぐみ）が連れてきてくれた。一方その頃ななは花屋の息子道夫とレストランで楽しそうに食事していた。その頃士郎は仕事が見つからず家で苛立っていた。そしてルミから電話がかかり公園で会うことに。ルミはまりあのためにピアノを辞めたのか？と聞く。しかし士郎はまりあは働けない僕を責めたりしないといい、まりあを擁護。ルミはそんなまりあが羨ましいと言い、自分も高村のような人に愛されたいという。

士郎が朝起きるとルミの部屋だった。リビングに行くとルミがろくろを回していた。抱けなかったことを謝罪する士郎。士郎は心の中で「君の元に帰りたい」とつぶやく。一方まりあは病院にいた。まりあは士郎の子供を妊娠していたが、赤ちゃんは無事だった。ななは母夕子と父の墓参りに行く。そこで祖父母に会い、父（息子）が殺されたと言われるがななはあれは事故だと言い張る。

ななはまりあに相談なく、花屋の店主の養子となる。夕子にまりあは「平気なの？」と聞くが、母夕子は養子にしてくれて婿も探してくれるんだからいいことじゃないか！という。まりあはそんな夕子に「それでも母親なのか！」と言うのだった。ななは買い物をしアパートに戻ると純が突然やってきて、ななを襲う。手にはナイフを持っていた。自分の気持ちをわかってくれという純。しかし何は何も言わずただ泣いた。ルミは士郎を見て顔色が悪いといい、睡眠薬を渡す。ルミはもしまりあのところに帰りづらいならうちに来てもいいですよと言うのだった。夜の仕事中、まりあは気になりななに電話する。母夕子から養子縁組になったことを聞いたと。しかし留守だった。自宅に帰り、士郎と別々に寝るまりあ。気を遣うまりあにイライラして当たる士郎だった。

ルミの浴室で体を洗ってもらう士郎。士郎はルミに復讐の生贄に自分を選ぶならそれはおかしいという。士郎はルミに一緒に戦ってくれる相手を探してるんじゃないかという。（ルミは中学時代男性に暴行された過去がある）しかしその相手は自分じゃないよというとルミは士郎の髭剃りをしていたが、血を出してしまった。一方まりあは妊娠したことを母夕子に告げる。産むのか？という夕子に産むと答えるまりあ。夕子はダメな男はやめた方がいいと助言するが士郎はダメではないというまりあ。まりあはじゃあなぜ自分を産んだのか？というが、夕子はお前のため、君のためという男は信用できないと言うのだった。一方佐々木という男が士郎に話があると近づく。二人は喫茶店でお茶を飲む。佐々木はルミとは別れた方がいいと忠告する。

借金取りに暴行される士郎、血だらけになりながらお金はなんとかすると叫ぶ。まりあは士郎が散らかし散乱した部屋で一人眠る。佐々木とルミはホテルの一室にいた。ルミは佐々木との行為を終え、仕事の準備をし出かけようとするが、佐々木がルミの腕を持ちとめる。自分はルミを探し、殺して自分も死のうとしたと話す佐々木。しかし・・と言いかけるとルミは顔を近づかせ愛してるという。一方ななは引っ越しをするが道夫と三浦が手伝ってくれる。しかし道夫は借金を抱えていたので養子になったななに近づいていたのだ。車中の中何かを感じたななは心理テストを二人にすると、暗示していたのはやはりお金だった。しかしある少女からそのことを聞き純はバイクを走らせななを乗せた車を追いかける。

怪我を負ったまりあは病院へ運ばれる。その時、士郎は町中をさまよっていた。夕子の居酒屋に花屋の店主と妻がお詫びにやってきた。ななが殺されようとしていたことを詫びるが、夕子は許さない。養子縁組も切らせてもらう、そして花屋もやめると伝える。そしてななは夫婦にお金を返した。一方士郎はその頃ルミと一緒にいた。ルミは士郎に働かなくていいという。まりあは病院で寝ていたが松葉杖を取ろうと起き上がると神谷がやってきた。

ななは目の手術をし、病室にいた。そこにはまりあもいる。士郎は公衆電話からまりあがいる郵便局に電話をしたが、まりあが辞めたことを知る。そして週刊誌には神谷とまりあが結婚したことが記事になっていた。純は刑務所に入り、面会にまりあがやってくる。ななは手術をしたことを伝えるが純はもうななに会う気はないという。その後ななは手術が成功し、純がいる刑務所に行き、純と面会する。純は目が見えるななに自分のやけどを負った顔を見せ「怖いだろう」と言うがななはやけどの部分は見えない。とつぶやき、出所を待っていると涙で伝える。ななと純は面会越しのガラスにキスをした。