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前回、S&Fの営業部主任、東海林武（大泉洋）は派遣社員の大前春子（篠原涼子）にプロポーズするが、フラれてしまう。

「東海林武と結婚したいか」というアンケートに「NO」と書かれた紙を春子から渡された東海林は紙を捨ててしまうが、その紙の裏には春子の電話番号が書かれていた。

偶然、用紙を拾ったマーケティング課・嘱託社員の小笠原 繁（小松政夫）は、電話番号に気づくと電話を掛けてみようと言い出す。しかし、すべてを察した森 美雪（加藤あい）は、用紙を取り上げるとシュレッダーをかけてしまい、それを見て、こっそりほくそ笑む春子。

社内では、東海林が失恋したと噂になり、相手は誰かと騒ぎになる。美雪は、東海林がプロポーズをしたのは自分だと嘘をつき、社内は騒然となった。

春子は、携帯の電源は切ってあるから問題はなかったと言いながらも、2ヶ月経って成長した美雪を初めて褒めた。

一方、桐島 敏郎（松方弘樹）はプレゼン会議の場から去ってしまった東海林の代わりに、里中 賢介（小泉孝太郎）を呼び出す。

辞表を出した東海林に代わり、「ハケン弁当」のプレゼンをマーケティング課の主任、里中が担当し、ハケン1000人のアンケートの結果を発表する。プレゼンは成功し、「ハケン弁当特別販売フェア」 の開催が決定。「ハケン弁当」は来週から販売されることになった。

桐島部長は、里中を呼び出すと、必ず結果を出せと話す。そして、東海林が退職願を出していたことを知った里中は、まだ受理しないよう頼み、慌てて東海林に電話をしてみるが繋がらない。

席を外した里中と黒岩匡子（板谷由夏）が、何の相談もせず辞表を出したことを話し合っているところに、偶然通りかかった浅野 務（勝地涼）が話を聞いてしまう。

一方、来週のハケン弁当特別販売フェアに向けてのマーケティング課の話し合いで、「ハケン弁当」の価格を500円にするべく、おかずを選べる弁当になることが決まった。

突然、マーケティング課に、浅野の後輩でコネ入社の那須田 透（斉藤祥太）がやってきた。まだ学生で、ビジネスマナーがまったく身についておらず、周りに馴れ馴れしく話しかける那須田を浅野は戒める。

夜、春子が居候するお店「カンタンテ」で美雪と飲んでいると、里中と浅野がやってきて、東海林に連絡を取って欲しいと頼むが、春子は、自分の個人情報が書かれた紙を捨てる東海林などハエ以下だと切り捨てる。

翌日、里中と匡子は東海林の自宅を尋ねるが、留守で…。

昔は会社の社長になると豪語していた東海林が逃げたことに腹を立てる匡子。里中はハケン弁当特別販売フェアのチラシをドアに差し込む。チラシには、東海林が来るのを待っているというメッセージが書かれてあった。

休みの日に派遣元の担当である一ツ木慎也（安田顕）が春子に「森さんのために派遣契約を更新してほしい」とお願いするが、春子は全く聞き入れず、美雪が春子のおまけとしてS&Fで雇われていたことを知らされるが、それでも話を聞き入れない。

一ツ木が帰っていくと、「カンタンテ」のママである天谷眉子（白川由美）は、昔のあなたも美雪のように不器用だったんだから、助けてあげたらと言う。しかし、春子は、派遣は自分でスキルを向上させてこそ居場所を作ることができる、自分が助ければ美雪は終わってしまう、と答えた。

翌朝、里中は、バスの中で、企画が軌道に乗るまで契約を更新してほしいと春子に言う。

春子は「1か所で3か月しかいない理由ご存知だと思いますが、こんなふうに通勤時間まで慣れ慣れしくされたくないからです。」ときっぱり断る。

里中は、携帯に東海林から留守電が入っていることに気づく。急に辞表を出してびっくりさせてしまったが、自分は他社からヘッドハンティングされた、などと音声が入っているが、実際、東海林はヘッドハンティングされておらず、転職活動をしているのだった。

しかし、東海林はプレゼンを放棄したことをずっと思い悩んでおり、 自宅に里中が書き残した「プレゼンが通りました。ずっと待ってます。」の伝言を眺めて…。

業務が始まり、社内を歩く春子に声を掛ける知り合いと思われる一人の女性が現れる。会えたことを嬉しそうにする相手に、いつもの冷たい態度を取る春子。春子の前に現れたこの女性は、かつて東京中央信託銀行に正社員として同期入社した元同僚の加藤 のぞみ（石田ひかり）だった。春子は、のぞみと同時期にリストラされた過去があった。自分の知る昔の春子と違い、攻撃的な様子にのぞみは驚く。

調理室でハケン弁当の試作品を作るマーケティング課。春子は食品衛生管理士と調理師の資格も持っていた。 里中は、そんな春子にバレンタインデーイベントのときのようにウグイス嬢のスピーチをお願いする。

イベント会場で準備を進めていると、桐島部長から見学に行くよう言われた那須田が、犬を連れてやってくる。名前がクルクルだと言うと、皆、東海林が見つかったのかと言い始める。

控室に戻った春子は、東海林からのFAXがきたことに気づく。イベント会場に戻った春子は、突然ユーモアあふれるスピーチを始めた。先ほどのFAXは、東海林が考えたスピーチだったのだ。里中は、東海林が書いた原稿だと気づき、

くだらないフレーズをカットしたがる春子だったが、里中はそのまま読んで欲しいと頼む。

里中はのぞみから「過去の春子はとても明るくて、みんなから頼りにされていた、雰囲気が変わってびっくりしました。春子の周りには笑いがあふれていて、自分より周りを助けていた。カラオケが大好きで、周りにとっても好かれていた。みんな春子のこと頼りにしていた。」と。

そして春子が銀行からリストラされていた過去を聞く。それを聞いた里中は、今でもそうだと答えた。

一方、那須田の飼い犬・クルクルが突然いなくなってしまったが、春子が笛を吹くと、クルクルは大前に近づいてきて、「座れ！」という大前の前に、お座りをするクルクル。春子は犬訓練士の資格を持っているのだと一ツ木は話す。

そのころ会社では、桐島部長の指示で派遣社員が東海林の机を片づけている。里中はその段ボールを奪いとり、そこからサンダルを取り出し、犬に東海林の居場所を探させた。

クルクルを連れて外へ出た春子は、東海林を見つけ出し、 立つ鳥跡を濁さず、辞めるなら私物を片付けろと言う。未だにヘッドハンティングされたとウソをつく東海林に、里中は今も心配していると春子は言い、里中を呼んでくるからそこで待っていろと言って去っていった。

浅野は、クルクルを置いて買い物に行っていた那須田が、悪びれずにいる様子を見て、叱りつけると一緒に頭を下げた。もうすぐ新入社員の立場ではなくなる浅野は、頼もしい一面を見せたのだ。

会社に戻った春子は、里中に東海林の居場所を告げると、ランチに出かけた。

定食屋「ようじ屋」で食事をする春子と美雪。コネ入社の那須田を羨ましいと言う美雪に、入社試験など博打のサイコロのようなもので、不採用になったからといって人生が終わるわけではないと話す。 美雪は、春子の言葉をかみしめた。

一方、しばらくして、里中は東海林の元を訪れ、もう一度一緒に働こうと言う。

東海林は、里中からアンケート用紙に春子の電話番号が書いてあったことを知らされ…。春子が過去にリストラにあったことも聞くが、里中にこのまま春子を辞めさせていいのか、と言うのだった。

里中は、帰りのバスを待つ春子に声を掛けると、カラオケに行こうと誘った。

いつも通り冷たい態度をする春子に、このまま契約終了をして別れたくないと懇願する。

春子は、そんな里中の顔をずっと見つめるのだった。